新宿校レポート
【新宿校担任助手が考える】AI時代だからこそ、夢や志を持つ意味とは?
公開日:2026年07月11日
みなさんこんにちは!
新宿校担任助手の片井彩弥加(N高等学校卒、上智大学文学部英文学科)です。
今回は、志作文を終え、夏休みがそろそろ始まるということで、なぜ夢と勉強が大切なのか、過去を振り返りながら考えてみました!

「なぜ勉強しないといけないの?」
これは受験生なら誰もが一度は考えたことのある問いだと思います。
もちろん、「志望校に合格するため」という答えは間違いではありません。しかし、私は受験勉強にはそれ以上の意味があると考えています。受験勉強は単に大学に入るためだけのものではなく、自分が将来どのような人間になりたいのか、何を学びたいのかを考える機会でもあるからです。
私自身、その答えを見つけるきっかけになったのが文学でした。
中学生の頃に英文学に興味を持ち、シェイクスピア作品に出あいました。ただ当時は古い英語表現が理解できず、何度読んでも意味がわからずに挫折してしまいました。ところが高校生になって再び『ロミオとジュリエット』を読んだとき、作品の見え方が大きく変わりました。中学で習った Thou art が you are と同じ意味であることを理解し、さらにエリザベス朝の歴史や文化を学ぶことで、作品の背景まで読み取れるようになったのです。そのとき、学ぶということは単に知識を増やすことではなく、世界の見え方を変えることなのだと気づかされました。
また、高校の倫理で学んだソクラテスの「無知の知」にも大きな影響を受けました。ソクラテスは、自分が知らないことを知っているからこそ、周囲よりもわずかに賢いのだと考えた人物でした。私も勉強を続ける中で、学べば学ぶほど自分が知らないことの多さに気づくようになり、ソクラテスが言わんとしていることがやっと理解できた気がします。しかしそれは決して苦しいことではなく、むしろ新しい知識や考え方に出あえる喜びでもありました。こうした経験を通して、私は人文学を学び、それを次の世代に伝えることが自分のやりたいことだと考えるようになりました。
では、なぜ私がここまで人文学に惹かれるのか、その理由を考えたときいつも思い出す言葉があります。映画『今を生きる』の中でキーティング先生によって語られる有名な一節です。
「医学、法、ビジネス、エンジニアリング。これらは人生を支えるために必要なものだ。しかし、詩や美、愛やロマンスこそが、人が生きる理由なのだ。」
この言葉には様々な解釈があると思いますが、私はこの言葉が「人は何のために生きるのか」という問いの大切さを示しているように感じています。生きるために必要な知識や技術はもちろん大切です。しかし、何のために生きるのかを考えることも同じくらい重要ではないでしょうか。
かの有名なフランスの哲学者、ルネ・デカルトは以下のように述べています。
「良き書物を読むことは、過去の最も優れた人々と会話を交わすようなものである」
文字や思想、そして書籍自体は、過去を生きた人々と対話するための手段です。本から学ぶことで、人間とは何か、生きるとは何かを考え続けることができる。だからこそ私は人文学を学び、その魅力を次の世代へ伝えていき、論文や書籍を通して私が存在したという証を残したい。この思いこそが私にとっての志です。
これが原動力となり、どのような困難があろうが成し遂げてやると受験期は意気込んだものです👀
志と聞くと、世界を変えるような壮大な夢を想像する人もいるかもしれません。しかし、「政策をもっと深く学びたい」「海外の文化を知りたい」「教育に携わりたい」といった思いで十分なのです。大切なのは、自分がなぜ学びたいのかを考えることです。受験勉強は決して順調なことばかりではありません。模試の結果が悪い日もあれば、努力しても成績が伸びない時期もあります。そんなときに支えになるのが、「なぜ自分は学びたいのか」という原点です。志を持つということは、自分自身に問いを持つことでもあります。
そして私は、AIが発達した今だからこそ、この「問い」がさらに重要になっていると感じています。AIは一見答えを教えてくれるツールに見えます。文章を要約し、情報を整理することもでき、精度の高い判断や推測ができると思います。しかし、どのような問いを立てるべきか、なぜその問いに価値があるのかを決めることはまだできません。それを考えることができるのは私たち人間です。大学で学ぶ価値も、知識を得ることだけではありません。問いを立てる力、考え続ける力、そして他者と議論する力を身につけることにあります。だから、大学とは答えを受け取る場所ではなく、問いを育てる場所だと思っています。教授も同様、単に知識を教える人ではなく、研究者として長年問い続けてきた人です。その姿勢や思考法は、人と人との対話の中でこそ学ぶことができます。受験勉強も同じです。どの大学に入るかよりも、その大学で何を学び、どのような人間になりたいのかを考えることが最も重要なのではないでしょうか。
AIが答えを与えてくれる時代だからこそ、人間には問いを立てる力が求められています。そして大学もまた、正解ではなく、あなた自身の言葉や考えを聞きたいと思っているはず。
だからこそ、大学で何がやりたいの? 将来のビジョンは? なぜあなたがその研究をする必要があるの? と聞かれたときには、一度立ち止まって考えてみてください。
その問いに向き合うことが、自分自身の志を見つける第一歩になるかもしれません。
ではみなさん、自身で正解のない問いに挑戦し続け、実りのある夏にしてください! 新宿校一同応援しています📣
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