大崎品川校レポート

【先輩たちの探究の軌跡‼️】高3の夏から書類提出まで ~青野麻央編〜

こんにちは! 担任助手の青野麻央(慶應義塾大学環境情報学部1年)です!

今日は「私の探究の軌跡」について語ります!

私の研究テーマは「日本の伝統色の識別」です。ですが、テーマがこれにたどり着くまでに様々な悩みがありました。


高3の夏休み初期は「日本の伝統色について」という大きな括りでしかテーマが決まっていませんでした。

もちろん書類を書く上でも「これを研究することで何に繋がるのか?」が明確にならず、自分自身ですら何をゴールとしたいのか分からなくなっていた時期でした。


そんな時、川端裕人著の『「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論』という本をスタッフの方におすすめしていただきました。

この本ではいわゆる色覚障碍者(本文中では「色覚多様性者」と表現)の実情や世間での理解度の低さ、生活や仕事への影響などが説明されていました。

いわく、「色覚多様性者はとある二色の色を混同しやすいだけで、色が見えないわけではない」「同系統の色でも少し黄みを足したり、青みに寄せれば識別しやすい」。日本の伝統色は約1000色以上もの色があるとされ、しかも色同士は緻密な色合いの差なのにもかかわらず別の色として表現される。

そこで、誰もが識別しやすい色、混同して危険がない色の解明が最終目的になりました。


しかし、その目的を果たすために何を研究すればいいのか。

着物の重色目を研究対象にしてみたり、また色彩心理に戻ったり(研究当初の研究テーマでした)など悩みましたが、そもそも多彩な伝統色を作り出してきた過去の日本人は伝統色を識別することができたのか? という疑問がわきました。そこから現代の日本人の色識別能力、という最終的な研究テーマにたどり着くことができました。


夏休みは様々な意見をもらって、頭の中がぐちゃぐちゃになってしまうと思います!

でも、根底には「最初自分は何が知りたくてこのテーマにしたのか?」ということだけははっきりとした事実として残っていると思います。

自分の軸となるこれを見失うことの内容に頑張りましょう!


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