大崎品川校レポート

【受験生必見‼】総合型選抜の「探究」の進め方

こんにちは!早稲田塾大崎品川校担任助手の水関木ノ芽(上智大学文学部新聞学科1年)です。

今回のワセダネでは、総合型選抜における「探求」をどのように進めるべきかについて、水関流のやり方(あくまでも一例)を紹介していきます。

まだ探求が深まっていない人、深めていくうちにわからなくなってしまった人など、皆さんの方向性が見えるような記事になれば幸いです!



ステップ1.やりたいことを探す

まずは「自分が何をやりたいのか」を考えましょう。自分の生きてきた人生や趣味、活動を通して、「自分が大学の4年間の中でやってみたいことはこれだ!」という分野やテーマを探しましょう。

もしも、「特にやりたいことが見つからない」と思った場合には、図書館に向かうことをお勧めします。図書館は「○○学」別に本が並んでいるので、本棚をざっと眺めてみて、自分の興味のあるタイトルの本を何冊か手に取ってみましょう。その手に取った本の中からやりたいことを見つけてみるのもいいかもしれません。


ステップ2.やりたいテーマの現状を調べる

まずは、自分の興味をもったテーマについて、基礎的な部分を調べましょう。「日本の貧困問題」というテーマにしたなら、それが自分の口で説明できるようになるのがこの段階です。自分のテーマでよく使う用語の定義もしっかり確認しておきましょうね。

それがおわったら、先行研究と呼ばれるものを調べます。先行研究とは、これまでその分野、テーマで行われてきた研究(大学教授や専門家が書いた信頼性の高いもの)を指します。テーマがまだ絞られていないときは、「やりたいこと」ができる学問領域(○○学)はどんなものなのかを知るために、その学問の入門書などを読むのがいいと思います。テーマがこの段階で具体的にできている人は、それにプラスして、そのテーマのキーワードが入った本や論文を手に入るものはすべて見るようにしましょう。

この調査の中で、そのテーマの何が問題なのか、何が難しいのかを明らかにしましょう。


ステップ3.現状調査の結果わかったことを整理する

これを飛ばしてしまう人が多いですね~。とっても大事な手順です。ステップ2で調べたことを因果関係に注意しながら整理

しましょう。因果関係というのは、「○○(原因)があるから○○(結果)が起こる」というものです。

ここで重要なのは、「○○(原因)」があったらほぼ100%「○○(結果)」が起こらなければ、因果関係とは言えないということです。

例えば、「雨が降った(原因)」から「地面が濡れている(結果)」などです。

因果関係をとるのは、小論文の授業やデータ読み解きの授業でも、特に重要であると言われることの一つです。重要だけど難しい、だからこそ、教授が見ていると捉えることもできます。


ステップ4.先行研究の限界を知る

先行研究はどこまでが明かされていて、どこからが明らかにされていないのか。因果関係に注意しながら情報を整理したことで、これが見えてくると思います。「ここから先はまだ誰もやっていない!」というところが、あなたがこれからやる研究になる場所です。


ステップ5.仮説を立てる

ここから、いよいよ「あなただけのオリジナルの研究」が始まります。まずは、たくさんの先行研究、本、経験から導き出した自分なりの仮説を立てましょう。例えば、「○○という問題の原因には○○があるのではないか」とか「○○を○○に使うことで○○問題の解決につながるのではないか」などです。

前者のような仮説の場合はいいのですが、後者のような場合は、発想力が必要かもしれません。そこで、仮説を立てるときの「アイデアの作り方」に触れておきます。

アイデアとは、0から1を作り出す作業ではありません。アイデアとは、1と1を掛け合わせて新しいものを作り出すというものです。なので、例えば「音楽×医療」で音楽療法など、既にあるものを掛け合わせて新たな問題の改善の方法を模索してみましょう。


ステップ6.仮説を検証しよう

今の自分にできる方法で仮説を検証してみましょう。この段階は正確性などはそこまで重要ではありません。自分に何が足りないのか(道具なり能力なり知識なり)、ということを明確にできればそれでOKです。


ステップ7.自分に足りないものが手に入る環境を探す

「これがあれば研究が進むのにな」というのがステップ7で明確になったはずです。そしたら後は、それができる環境、大学の授業や研究室、施設を探しましょう。ここからが「大学での研究」になります。4年間を通して自分のやりたいことが実現できると考えるとわくわくしますよね~!


いかがでしたか?ここに挙げたステップは「ここまで出来たら理想だな」というのも含まれているので、「受験本番までにステップ3までしかできていない!!」などの状況だったとしても焦る必要はありません。

また、実際にやっていくとステップを何度も行ったり来たりすると思います。「探求は螺旋階段だ」と塾生時代に言われたことがあります。実際その通りなんですよね。「また戻ってきちゃったよ」と思うことも何度もあるんですけど、その時には前よりも一段上の階にいるんです。

出願のその瞬間、受験のその瞬間まで「探求」は深められます。この記事を読んでくれた皆さんが成長し続けてくれることを心から応援しています!


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