大崎品川校レポート

大崎品川校の本棚紹介 第3回 ~差別とはなにか~

みなさんこんにちは!大崎品川校担任助手の野田虎太朗(慶應義塾大学法学部政治学科1年)です!

第3弾の今回は、「差別」について考えてみましょう!



第3回 『差別の哲学入門』 堀田義太郎(東京理科大学准教授)、池田喬(明治大学文学部准教授)




いくつかの事例を紹介するので、自分なりに考えてみてください。

女性であることを理由に入学や就労において不利に扱われる、これは差別ですよね?ただ、学校や駅など公共の場でトイレは男女別に分かれています。これは差別と言えるでしょうか。区別だと考えるのが妥当でしょう。

では、次の事例はどうでしょうか。障害があるためにバスの乗車やレストランへの入店を拒否されることは差別です。しかし、視覚障害のある受験生に、特別に試験時間を長くするという措置が取られることがあります。これは差別でしょうか。逆に障害のない受験生を差別していることになるのでしょうか。


あなたはこれらの事例について、自分なりの答えを導けましたか?いずれも差別にならない、と明快に否定できた人は多くはないと思います。なぜこのような問題に答えを出すことは難しいのか。まず考えられるのは「差別」というもの自体が何かわからない、定義づけができていないということでしょう。

みなさんは、自身の研究テーマについてのキーワードにしっかり定義づけできているでしょうか。この行為を怠ってしまうと自分の考える軸が揺らいでしまったり、問題の構造化がしづらくなってしまいます。今一度、研究テーマに関するキーワードを自身で噛み砕いて解釈してみてください!


そして、著者の池田喬氏(明治大学文学部准教授)はこう語ります。(この夏、大学教授の本などに挑戦してみてくださいね!)


「掘り下げて考えることで問題の大きさと複雑さを前にたじろいでしまうかもしれない。だが、たじろぐことが本書の目指すところ。問題を前にたじろぐとき、本当の意味で問うことが始まるから。」


自身の探求が行き詰っても、立ち止まってはいけません。もがき続けてください!

(私が高3の夏に関さんからいただいたアドバイスです。)



探究に少しでも不安がある人は、先輩たちのアドバイスを参考にしてみてください!  


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