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総合型・学校推薦型選抜(AO・推薦入試)情報
学習指導要領の改訂で、2025年度からの入試はどう変わる?

2025年度(2022年4月に高校入学する生徒)から、新しい学習指導要領に基づく「新課程入試」が始まります。この記事では、新課程入試攻略のポイントを、新学習指導要領から読み解いていきます!
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学習指導要領改訂の背景
高校では2022年度から、新しい学習指導要領が施行されました。「今までにないほどの大改訂」と言われるほどの大きな見直しがあった新しい学習指導要領は、本文がこれまでのものよりも1.5倍も増加。「何を学ぶか」「どれだけ理解しているか」という知識や技能の修得に加え、それらの知識を「どのように学ぶか」といった「学び方」「授業の在り方」についても重視すると打ち出しています。
この新しい学習指導要領が目指す学校教育のテーマは、生徒たちの「生きる力」を育むこと。これには、大きく変動する社会背景が色濃く反映されています。現代社会には、情報化やグローバル化、AI等の技術の発展により、既存の知識だけでは解決できない問題が増加しています。これからの社会を担う生徒たちに、未知の状況にも対応できる、自分で考える力を養うことを目的とし、学習指導要領の改訂は行われたのです。
新しい学習指導要領が掲げる資質・能力の3つの柱とは?
新学習指導要領では、身につけるべき資質・能力について以下の3つが掲げられています。
知識・技能「何を知っているか、何ができるか」
各教科等に対する個別の知識や技能など。それらを既存の知識と関連付けたり組み合わせたりしていくことにより、様々な場面で活用できる知識としての定着を目指します。
思考力・判断力・表現力「知っていること・できることをどう使うか」
身につけた知識や技能を、問題発見・解決のプロセスの中で活用していく力、それらを状況に応じて相手に伝える力を鍛えます。
学びに向かう力・人間性等「どのように社会・世界と関わり、より良い人生を送るか」
主体的に学習に取り組む態度や他者と協働する力など、身につけた資質や能力をどう方向づけていくかといった力を育みます。
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主体的・対話的な学びとは
こうした力を育成することを目的とし、教員による一方通行型の授業だけでなく、生徒自身が主体的・能動的に参加する主体的・対話的で深い学び、いわゆる「アクティブ・ラーニング」の観点からの授業改善が始まっています。 アクティブ・ラーニングといっても、内容は様々。グループディスカッション、ディベート、調査学習やプレゼンテーションなど多岐に亘ります。 大切なことは、そのプロセスの中で、他者との協働性や社会的能力、教養などを主体的に身につけ、学んでいくこと。
このアクティブ・ラーニングへの取り組みとして始まるのが、学習指導要領改訂の最も大きな目玉である「探究学習」です。高校では、「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」に変わり、内容が全面的に見直されます。
「探究学習」を通じて、自分と社会を考える
「総合的な探究の時間」では、教科などの枠を超えた課題に取り組みます。文部科学省の資料によると、探究のプロセスは「①課題の設定→②情報の収集→③整理・分析→④まとめ・表現」を発展的に繰り返していくもの。興味関心に基づいて生徒が主体的に課題を設定し、情報の収集や整理、分析を進めていきます。従来の「総合的な学習の時間」では「課題を設定し、解決していくことで、自己の生き方を考えていく」とありましたが、2022年度からの「総合的な探究の時間」では、「自己の在り方生き方と一体的で不可分な課題を発見し、解決していく」となっています。つまり、自己をより内省的に捉え、社会との接続も重視するという課題設定が重要です。ここでの自己理解の深まりと研究活動は、自身のキャリアを考えるきっかけにもなります。

探究学習を入試に活かせるケースも増えている!
「そうはいっても、探究学習で学んだことは入試には直結しないのでは…?」と考える方もいるかもしれません。 しかし、例えば総合型・学校推薦型選抜(AO・推薦入試)では、多くの場合志望理由書や面接などで、これまでの経験や大学で学びたいこと、将来やりたいことなどを問われます。そのため、社会的な課題について考え、主体的にリサーチする「探究学習」を通して身につく力や目的意識は、総合型・学校推薦型選抜で活かせると言えます。「自分は総合型・学校推薦型選抜には関係ない」と思っていた人にとっても、「探究学習」での気づきや学びを活かして現役合格のチャンスを広げることができます。 また大学入試改革以降、一般選抜でも、調査書を通して主体性を評価する大学が増加しています。「探究学習」で培う思考力や表現力は、これからの入試で、ますます重要になってくると考えられます。
2025年度から大学入試はこう変わる!
2025年度以降の新課程入試で、現時点で決定している最も大きな変更点は、大学入学共通テストの改編です。主な変更点をまとめました。
①試験科目に「情報」が追加
学習指導要領の改訂に伴い、新教科として「情報」が導入されます。
試験時間は60分、出題科目は「情報Ⅰ」とされています。
これに伴い、国公立大学では原則としてこれまでの5教科7科目に「情報」を加えた6教科8科目が課されます。
②国語の試験時間が10分増
現行の試験時間より10分長い、90分で実施されます。
理由としては、「多様な文章を提示し、より思考力・判断力・表現力等を発揮して解くことが求められる問題を重視した出題を一層工夫していく観点から、問題量を増やす方向で検討している」とのことです。
引用:令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト に関する検討状況について
③地理歴史・公民の科目が変更
科目構成が大きく変わり、新設の「歴史総合」「地理総合」が必修科目となります。
大学入学共通テストでは6科目に再編され、最大2科目選択できます。
・「地理総合、地理探究」
・「歴史総合、日本史探究」
・「歴史総合、世界史探究」
・「地理総合、歴史総合、公共」(いずれか2科目を選択)
・「公共、倫理」
・「公共、政治・経済」
④数学の科目変更・試験時間が10分増
数学は、数学①が「数学Ⅰ、数学A」「数学Ⅰ」、数学②が「数学Ⅱ、数学B、数学C(新設)」になります。試験時間は数学①②ともに70分です。
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