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総合型・学校推薦型選抜(AO・推薦入試)情報
総合型選抜とは?5分でわかる総合型選抜の基礎知識

総合型選抜とはどんな入試?選考方法やスケジュールを徹底解説!
feature
総合型選抜は大学側が「出会いたい学生」を探す入試
総合型選抜は、大学がアドミッションポリシー(大学側が求める人物像をまとめたもの)と合致した人財を探すため、提出書類や面接、小論文など様々な試験を組み合わせ、一人ひとりを丁寧に評価する入試方式です。
総合型選抜で最も強く問われるのは、「あなたがその大学で何を学び、どう将来に活かしていきたいのか」という意欲や情熱。アドミッションポリシーをよく理解し、志望動機や大学での研究内容を具体的に述べられるようにしておく必要があります。
今後、基礎学力がこれまで以上に重視される傾向に
総合型選抜は、アドミッションポリシーと学生とのマッチングを見るため、時間をかけ丁寧に選考することを目的として作られた入試方式です。大学・学部によって出願資格や選考方法が異なりますので、志望大学がどのような試験を行っているか確認しましょう。
また、文部科学省は大学入試改革に伴い、総合型選抜を含むすべての入試方式で学力評価するよう方針を打ち出しました。そのため、今後は総合型選抜でも、英語資格試験や、面接、プレゼンテーション、大学入学共通テストなど、何らかの形を通して学力を確認するケースが増えると予測されます。基礎学力の対策も必須です。
総合型選抜は入試時期が早く、年内に合格が決まることが多い

総合型選抜は、9月1日以降からスタート、また合格発表日は11月1日以降と文部科学省より定められています。
つまり、夏休み明けには試験が始まり、早ければ年内に大学合格が決まります。
一般選抜は、1月の中旬の土日に共通テストがあり、2月1日から私立の個別試験が始まります。比較すると、かなり早く合格通知を貰える入試であるということがわかると思います。
「AO入試」が「総合型選抜」へ 大学入試改革でどう変わった?
2021年度入試から「AO入試」は「総合型選抜」へ
文部科学省は、多面的・総合的な評価の観点から改善を図りつつ、入学者選抜の特性を明確化するために、2021年度入試から入試区分を下記のように変更しました。
一般入試→一般選抜
AO入試→総合型選抜
推薦入試→学校推薦型選抜
全ての入試で求められる学力が共通化。
入試名称の変更に伴い、総合型選抜においては、受験生の総合的な学力を丁寧に評価するために必要な期間を考慮するとともに、高等学校教育の学習を終える時期とできるだけ近い時期に出願・合格発表が行われる方が適当だとの観点から、実施時期が変更されました。
出願時期 | 合格発表時期 | |
AO入試 | 8月以降 | 設定なし |
総合型選抜 | 9月以降 | 11月以降 |
また、学力の3要素:「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」を全ての入試方式で偏りなく、多面的・総合的に評価するという方針を打ち出しています。そのため、総合型選抜でも評定平均や資格・検定試験の成績等を用いて基礎学力を見たり、一般選抜でも、調査書や活動報告書の提出があったりと、求められる力が今までより広範囲になります。
総合型選抜のこれまでの流れ 最初に導入したのはあの大学!
history
総合型選抜(AO入試)を最初に導入したのは慶應大!
1990年、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス (SFC) が、それまで欧米で行われていたAO入試(総合型選抜) を日本で初めて実施しました。
一般入試が主流だった当時、キャンパス開校と同時に総合型選抜を導入したSFCの取り組みは、非常に画期的でした。パイオニアであるSFCは今でも、総合型選抜の募集人員を各学部100名から150名に増員するなど、より注力しています。
また、SFCでは、総合型選抜で入学した生徒が高いモチベーションを持って励むことで、一般選抜で入学した生徒よりも好成績を収めていることを、追跡調査で証明しています※。まさに、アドミッションポリシーに合致した目的意識の高い生徒を、狙い通り総合型選抜で獲得できている好例です。
※中室
牧子・慶應義塾大学総合政策学部准教授「「AO入試」の再評価 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)を事例に」『Keio SFC journal Vol.14 No.1』2014
国立大学でも、2000年に東北大学、筑波大学、九州大学が総合型選抜を導入。以来、国公立、私立ともに、総合型選抜を実施する大学は年々増加しています。
年 | できごと |
---|---|
1990年 |
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)が開校と同時にAO入試を導入 |
2000年 |
東北大学・九州大学・筑波大学が、国立大学として初めてAO入試を導入 |
2008年 |
AO入試を行う大学が全国で500校を突破 |
2021年 |
大学入試改革に伴い、「AO入試」が「総合型選抜」に名称変更。出願時期は9月以降、合格発表時期は11月以降に。 |
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増加する総合型選抜(私立大学志願者数推移)


過去3年間で総合型選抜での入学者が増加
総合型選抜の実施大学・募集人員は年々増加しています。2020年度から2022年度までの過去3年間で、総合型選抜の実施大学数が39、学部数が223、合格者数が30,719人増えました。
私立大学においてさらに特徴的なのは、志願者数の増減率。一般選抜の志願者数は過去3年間で547,671人と大幅に減少しました。一方、総合型選抜の志願者数は39,291人増加しており、2021年度の大学入試改革を機に、一般選抜志願者が総合型選抜にシフトしていることがわかります。また2022年度入試では、全入学者のうち約58%が総合型・学校推薦型選抜で合格しました。入学者の割合で見ると、総合型・学校推薦型選抜も私立大学進学の主流になってきていると言えます。
先輩の声
太田光咲さん
慶應義塾大学 法学部(FIT入試)
三輪田学園高校
2023年度卒業

総合型選抜は誰にでもチャンスがある
私には大会で優勝するような卓越した経歴がなかったので、当初は総合型・学校推薦型選抜は向いていないんじゃないかと自信がありませんでした。しかし早稲田塾に入ってみて、特別な経験があることよりも「大学への熱意や、いかに大学に向けて研究してきたかの方が大事だ」と教えて頂き自信が持てるように。そのため、以前から関心があった「衣料廃棄問題」について、法律と絡めながら探究を進めていきました。何か優れたものがないからといって諦めずに、研究テーマを深掘りし、積極的に総合型選抜にチャレンジしてほしいです。
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