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2025年度新課程入試で共通テストは何が変わる?探究学習を活かすポイントも解説
新学習指導要領のもと、2025年度入試から新たに始まる「新課程入試」。
何がどう変わるのかよく分からない…と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
新学習指導要領では、変化の激しい社会に対応するため、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力・人間性」という3つの柱で、一人ひとりの資質・能力を伸ばすことが求められています。
これに伴い、新課程入試では「大学入学共通テスト」の出題科目や内容が大きく変更。
新学習指導要領により2022年度から高校で必修化した「探究学習(総合的な探究の時間)」を入試に活かす方法も増えてきています。
この記事では、これらの変更点や新課程入試を乗り切るための対策法について解説していきます。
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新課程の共通テストは、どう変わる?
☆ 試験科目・試験時間の変化
共通テストでは、2025年度から試験科目の大幅な再編・時間の変更が行われます。
「情報Ⅰ」という新教科が加わったほか、国語、数学、地理歴史・公民でも変更がありました。
以下の表では、主な変更点を赤字で表記しています。
国立大学の入試では、2025年度より新科目の「情報Ⅰ」を加えた6教科8科目を受験する必要があるため、特に注意しましょう。(※現在は原則5教科7科目)
☆ 試験内容の変化
大学入試センターは、2025年度の共通テスト試作問題を公表しています。
この試作問題によれば、新課程の共通テストでは「知識・技能」に加え、「読解力」や「思考力」がより強く問われるようになりました。
科目を問わず、読解力・思考力が必要な図やグラフを用いた問題が増加しているためです。
また、新学習指導要領で始まった「探究学習」の学習過程を意識し、生徒が授業でまとめたという想定のレポートや発表資料、話し合いの様子
などから情報を読み取り、解答させる問題も増えました。
☆ 共通テストは、どう対策すれば良い?
新課程の共通テストでは、各科目の知識・技能をベースに、上記のような複数の資料の要点や関連性を読み解く必要があります。
資料の種類は様々で、本番はどのような組み合わせで出題されるか分かりません。
日頃から新聞の内容を要約したり、探究学習の際に積極的に様々なデータを見る練習をしたりして、読解力・思考力を高めていくことが大切です。
また、共通テストの形式に慣れるため、新課程に対応した模試に挑戦してみるのも良いでしょう。
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探究学習は入試にどう活かせる?
学習新指導要領により2022年度から新たに必修となった「探究学習」
この探究学習を通して得た経験や力は、近年募集人員が拡大中の総合型・学校推薦型選抜で活かすことも可能です。
☆ 探究学習の経験をもとに提出書類を作成
総合型・学校推薦型選抜を受験する際に提出する「志望理由書」や「活動報告書」を書く上で、探究学習の経験はとても役立ちます。
探究学習を通じて興味のある探究テーマや社会課題が明確になれば、それが大学で学ぶ目的意識(理由)につながり、志望理由書を書きやすくなるからです。
また、活動報告書には探究を深めるために学内外で行動・体験した経験を記載することも可能です。
【例】活動実績などを提出書類でアピールできる大学(2024年度入試)
大学 | 提出書類(一部抜粋) |
---|---|
東京大学 教育学部 学校推薦型選抜 | 在学中に作成した論文、作品、発表の内容を示す資料等で志願者の卓越した探究能力を示すもの。※ (※これまでに取り組んだ探究学習は特に教育分野に限定しないが、なぜ教育学部を志望するのかについて明確な考えをもっていることを求める。) |
大阪大学 文学部 総合型選抜 | 文学部の学びに関係する探究の成果。(任意) (報告書(A4用紙1ページ) 裏付ける成果物(研究レポートなど・コピー)を提出) |
慶應義塾大学 総合政策学部/環境情報学部夏秋AO | ・活動報告 学業を含めたさまざまな活動に積極的に取り組んだ成果について、最も自己評価した内容と、その内容を選んだ理由 (※日本語200字以内、英語400字以内で説明。受賞歴や成果等は「任意提出資料」で根拠となる資料を提出する。) |
立教大学 コミュニティ福祉学部自由選抜入試 | ・活動報告書 これまで継続的・主体的に取り組んだ活動の実績を800字以内で要約。 |
このように探究学習での経験を提出書類に活かすためには、高校の授業だけで完結させず、「探究学習を通じて、何の分野に興味を持ったか」「どのような能力が身についたか」他者との対話を通じて深く掘り下げ、入試で語れる経験にすることが重要です。
☆ 探究学習で得た力を試験で活かせる
探究学習では自ら課題を見つけ、情報を収集・分析し、他者と協働しながら解決策をまとめ、表現するというプロセスが重視されます。
総合型・学校推薦型選抜では、この各プロセスに向き合う力を実践的に見る試験も行われ、受験者の人間性が総合的に評価されます。
その一例が、東京都立大学の総合型選抜(ゼミナール入試)です。この入試は、受験生が学部の実施するゼミナールに参加し、レポート作成やグループワーク(またはプレゼンテーション)などを行うというもので、探究学習の流れとよく似ています。
大学 | 探究学習のプロセス(対応) | 試験内容(一部抜粋) |
---|---|---|
上智大学 文学部新聞学科 学校推薦型選抜(公募制) |
情報の収集整理・分析 | レポート等特定課題 最近の時事問題の中から関心をもったテーマを一つ選び、よく調べた上で、それに関する報道のあり方の点も含め、当該テーマについてのあなたの意見を述べなさい。 ※参照した新聞記事、放送番組、文献を明示すること |
お茶の水女子大学 新フンボルト入試 (文系) |
他者との協働 | グループ討論 |
明治大学 理工学部 機械情報工学科 AO入試 |
まとめ・表現 | プレゼンテーション 学部が指定するテーマで実験を行い、その実験結果や考察についてプレゼンテーションを行う ※適宜、必要な資料(発表スライド/提示資料)を用意すること |
このように探究学習の各プロセスと重なる試験では、今までに培った協働性や表現力などをいかに発揮できるかがカギです。グループディスカッションでみんなの話をまとめる方法や、自分の意見を口頭で上手く伝えるコツなどを、実践を通して少しずつ会得していきましょう。
これから新課程入試を迎える皆さんへ
新課程入試では様々な変更点があるため、現役合格を目指すなら、常に最新の入試情報を得ることを心がけましょう。
総合型・学校推薦型選抜では、探究学習を活かせる機会が多くあります。探究学習を通して得た経験を言語化するのはもちろん、グループディスカッションやプレゼンテーションなどにも積極的に取り組み、協働性や表現力を身につけましょう。
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