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総合型・学校推薦型選抜(AO・推薦入試)情報
総合型選抜受験のために必要な評定平均は?評定平均を問わない大学とは?
総合型選抜・学校推薦型選抜を受ける際にポイントとなる「評定平均値(学習成績の状況)」。
具体的にどのようなものか知っていますか?
評定平均値とは「高校3年間の成績を平均し、数値で表したもの」で、高校時代の学習姿勢や適性を評価するために用いられます。一定以上の評定平均値を出願条件とする大学もあり、受験戦略に関わる重要な指標だと言えます。
今回は、そんな評定平均値の計算方法や、選考への影響を詳しく解説します。
この記事をもとに、高校での過ごし方や今後の受験戦略について考えてみましょう!
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総合型・学校推薦型選抜で評定平均値は必要?
総合型選抜・学校推薦型選抜では、評定平均値が必要なケースと、必要ではないケースがあります。
◎ 評定平均値が必要なケース
募集要項の「出願条件」欄に、「評定平均○以上」「学習成績概評○以上」といった表記がある場合は、評定平均値が必須です。記載された評定平均値を満たす学生のみが受験することができます。
高校ごとの推薦枠が限られている学校推薦型選抜(指定校)では、校内選抜※を有利に進めるため、特に高い評定平均値が必要な場合もあります。
※校内選抜…高校内で、大学から指定された推薦枠(募集人数)をこえる応募があった場合実施される。評定平均、部活の成績、生活態度などを総合的に評価。
◎ 評定平均値が必要ではないケース
募集要項で評定平均値に関する記載がない場合、評定の高低にかかわらず、誰でも受験することができます。
なお、評定平均値の基準が設けられていない場合でも、英語資格や大学入学共通テスト、大学独自の筆記試験などで学力を測るケースがあるため、募集要項はよくチェックしておきましょう。
評定平均値が必要な(必要ではない)入試紹介
2025年度の募集要項をもとに、評定平均が必要/必要ではない入試を具体的に紹介していきます。
「①評定平均値についての基礎知識(計算方法)」で求めた自分の評定平均値と照らし合わせて、ぜひチェックしてみてください。
◎ 評定平均値が必要な入試(例)
名称 | 出願条件(成績) |
---|---|
東北大学 AO入試Ⅱ期 | 学習成績概評A(評定平均値4.3)以上 |
大阪大学 医学部 保健学科 学校推薦型選抜 | 評定平均値4.0以上 |
慶應義塾大学 法学部 FIT入試(B方式) | 評定平均値4.0以上 |
上智大学 外国語学部 英語学科 推薦入学試験(公募制) |
評定平均値 全体:4.0 かつ 英語:4.3以上 |
青山学院大学 コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間科学科 自己推薦 |
評定平均値 3.5以上 |
◎ 評定平均値が必要ではない入試(例)
名称 | 出願条件(成績) |
---|---|
北海道大学 水産学部フロンティア入試TypeⅠ | 指定なし |
名古屋大学 学校推薦型選抜(共通テストを課す) | 指定なし(共通テストの結果を用いる一次選考あり) |
筑波大学 AC入試 | 指定なし |
慶應義塾大学SFC(総合政策学部・ 環境情報学部) 夏秋AO |
指定なし |
早稲田大学 国際教養学部 AO入試(国内選考) | 指定なし |
立教大学 異文化コミュニケーション学部 自由選抜入試 |
指定なし |
中央大学 法学部 チャレンジ入試 | 指定なし |
総合型選抜・学校推薦型選抜と聞くと、「成績が良い人しか受けられない…」というイメージがあるかもしれませんが、このように評定平均値の基準を設けていない大学も数多くあります。
成績を理由にあきらめるのではなく、自分に合った入試方式を選んで、受験のチャンスを広げましょう。
これからの学習次第で評定平均を上げられる高校1・2年生は、気になる大学の出願条件(評定平均値)を早めに調べ、それを目標に勉強に力を入れましょう!
評定平均値についての基礎知識(計算方法)
評定平均値(全体)は、高1~高3(1学期)までに履修した全科目の評定(5段階※)を足し、科目数で割ることで求められます。
※10段階評価の場合は、一度5段階評価に直す必要があります。5段階へ換算する際の基準は、高校によって異なるため、先生に相談したうえで計算してみましょう。
科目ごとの評定は通知表に記載されるため、現段階の評定を自分で計算し、確かめることもできます。
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(例):Aさんの高校1年生の成績
※英コ=英語コミュニケーション
Aさんの評定は、高校1年生の時点で4.1ということが分かります。
実際の出願の際には、さらに高2~高3(1学期)までの科目数と評定を追加し、計算してください。
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また、全体の評定平均値に加えて、各教科の評定平均値を問う大学もあります。志望学部に関連する教科の成績をもとに、その分野への適性を測るためです。
教科ごとの評定平均値は、該当教科の科目の評定をすべて足し、科目数で割ることで求められます。
例えば国語の場合、「現代の国語」「言語文化」「論理国語」「古典探究」の4科目があります。
これらの科目を全て履修した場合、その4科目の評定を合計して割った平均値が、国語の評定平均値になります。
(補足)評定平均値と学習成績概評の関係
大学によっては、「学習成績概評A以上」といった形で、出願できる成績の基準を示していることもあります。 評定平均値と学習成績概評は以下のように対応しているため、評定平均値を計算したうえで、受験できるか確かめてみましょう。
評定平均値を上げるためには?
評定は、定期試験の成績、提出物の状況、授業態度などを総合的に踏まえて決定されます。そのため、試験前はもちろん普段の授業でも意欲的に学びに向き合うことが大切です。
今の段階で満足できる成績が取れていない方は、どの科目の評定を上げれば出願条件の評定平均値をクリアできそうか、戦略を立ててみましょう。
評定平均値は、高校1年生から高校3年生(1学期)までの全体成績をもとに割り出されるため、早期からの対策が肝心です。
早いうちから基礎固めをして、全体の評定平均値を上げることで、総合型選抜・学校推薦型選抜で受験できる大学を増やし、合格のチャンスを広げましょう!!