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小論文対策はいつから?大学入試で課される小論文について徹底解説

現役合格を目指すなら、真っ先に攻略しておきたいのが「小論文」です。
小論文は、総合型・学校推薦型選抜において課されることの多い試験の一つ。近年では、一般選抜においても小論文の受験が必須となる大学が増えてきました。
この記事では、小論文と作文の違いを解説したうえで、小論文を対策することのメリットなどをお伝えします!
小論文とは?作文との違いも解説
小論文とは、ある特定のテーマに沿って自分の考えを論理的に表現した文章のことです。ここで重要なのは「論理的に」という部分。自らが考える結論の正しさを、読み手に納得させることが小論文のゴールです。
- 作文とは何が違うのか?
作文と小論文の大きな違いは、「読み手」とそれに伴う「目的」です。
読み手の違い
作文:学校の先生や同年代の生徒など、比較的身近な人が読む
小論文:自分と異なる価値観を持つ人や違う世代の人など様々
目的
作文:自分の感想や思いを、自由な表現で他者に伝える
小論文:自分の考えを、根拠を持って論理的に他者に伝える
読書感想文など、作文は比較的に自由に表現することができます。一方で小論文は、テーマに関する背景知識などを持ち合わせたうえで、一定の制約の中で書かなければなりません。だからこそ小論文は「対策」が必要といえるのです。
小論文対策はいつから始めるべき?
小論文の対策は、できるだけ早めに始めることがポイントです。高校1年生で日本語の文法知識や言葉の力を身につけ、高校2年生で文章を書くことに慣れ、高校3年生では志望校の過去問をもとに様々なタイプの問題を解けるようになることが理想の進め方です。
早くから論文力を上げることで、総合型・学校推薦型選抜における志望理由書やレポートを書く際にも役立ちます。また小論文の対策をすることは、現代文の点数アップにもつながります。
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小論文対策をすることのメリット
- メリット①:総合型選抜と一般選抜、どちらの対策にもなる
- メリット②:志望理由書や活動報告書の対策にもなる
- メリット③:大学入学以降も役立つ
小論文は総合型・学校推薦型選抜で課されるというイメージが強いですが、実は一般選抜でも多くの大学で実施されています。試験の名称が「小論文」でなくても、「総合問題」といった名称で小論文形式の試験を行なっている場合もあります。 早めのうちから小論文を対策することで、受験できる入試形式が増え、合格のチャンスが広がるといえます。
総合型・学校推薦型選抜をメインで受験する方にとって、論文力を高めることは、自ずと志望理由書や活動報告書の作成にもつながります。これらの提出書類では、今まで力を入れてきたことやこれから学びたいことを、自分の言葉でわかりやすく伝える必要があります。思いを言語化し、文章を組み立てる力は、小論文を対策していくうえで培われます。
小論文で身につく力は、大学入試だけに留まりません。 例えば大学での期末レポートや卒業論文などでは、長い文章を記述する力が必要です。中高での定期試験とは異なり、期末ごとに文章を書く機会が増えるため、高校のうちから論文力を身につけることが大切といえます。 また就職活動においても、小論文や自己PRが課されることがあります。
大学入試で課される小論文の例
◎2025年度 慶應義塾大学総合政策学部(SFC) 一般選抜
「SFCでどう時間を過ごすべきか」という学びへの姿勢が、一般選抜でも問われています。また資料の数が多いため、重要な部分を抜き出す力も必要といえるでしょう。
文章と8つの資料を踏まえたうえで、次の問いに答えよ。
問1:「人間」とは何か、を議論せよ。
問2:「人間」は「未来社会」においてどう生きるべきかを議論せよ。
問3:「未来社会」において「人間」の先導者を目指す学生は、SFCでどう時間を過ごすべきか、貴方の考えを教えてください。
◎2023年度 一橋大学社会学部 学校推薦型選抜
資料や課題文はなく、設問のみが記載されているパターンの小論文です。資料がない分、普段から小論文に出題されそうなテーマについて考えておく必要があり、論述するための知識や論理を組み立てる力が問われます。
自由と不自由のあいだの不可分な関係について多面的にとらえ、論じなさい。(1200字以内)
◎令和6年度 埼玉大学工学部 一般選抜【前期日程】
国公立大学の一般選抜(前期日程)でも、下記のような小論文が課されています。小論文を通して、自分がこれから学びたいと思っている分野への知識や興味が見られているといえます。
感染症の世界的流行や大規模災害などの不測の事態からの復興は、単に元に戻すのではなく、予防、備え、共存、変革といった観点を踏まえて進められることが望まれています。このような観点に沿った復興により実現が望まれる社会を想定したうえで、工学を学ぶことによりそのような社会の実現に向けてどのように貢献したいか、400字以内で述べなさい。